酒米の種類:雄町とその特徴
雄町は、岡山市中区大町の農家が1859年に発見して以来、100年以上絶え間なく栽培されている唯一の品種です。雄町は特に酒好きに人気の酒米で、雄町の魅力にハマり雄町酒を好んで飲む「雄町イスト」と呼ばれるファンもいます。
山田錦が登場する前は、大町が主役でした。しかし、野生種のため収穫量が少なく、病虫害に弱く、背が高いため倒れやすいという欠点がありました。そのため、食糧増産が急務となった戦時中に生産者が激減し、幻の酒米として知られるようになりました。その後、酒蔵をはじめとする酒蔵の再興に向けた努力により、生産が復活しました。現在、全生産量の95%が岡山県産です。
雄町の特徴としては、山田錦よりも香りが控えめで、香りよりも味わいを重視したお酒です。お米の甘みと酸味が調和した、ふくよかな味わいです。レンジの広い複雑な味わいは、あらゆる料理と調和します。
おすすめの雄町酒
岡山に次ぐ雄町酒米の本場広島。中でも雄町米にこだわる酒蔵は、広島県竹原市にある中野醸造。竹原市二賀地区で5名の契約農家とともに雄町米を栽培。中野醸造や多くの酒蔵の努力により雄町米が復活。
主力の雄町米酒は「清京 純米吟醸 雄町」。 55%まで精米した雄町米を使用し、酒の味に最も影響を与える麹造りの工程を手間暇かけて丁寧に仕上げています。また、中尾酒造が独自に開発したりんごの皮を原料としたりんご酵母を使用し、りんごや梨を思わせる美しい吟醸香を醸し出しています。
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