まぼろし 純米大吟醸 赤筍:りんご酵母の皇室酒
まぼろし純米大吟醸のルーツは、1940年に4代目蔵元中尾清真がリンゴ酵母の醪を発見したことにあります。 1927年(昭和2年)から、後に「酒の神様」と呼ばれる坂口欽一郎の指導の下、清間は理想の酵母探しに着手。
14年に渡り2,000種類以上の酵母を試した清真は、ついに、とてつもない香りを放つ酵母(吟醸香と呼ばれる)に出会いました。それだけでなく、酵母は非常に強力なアルコール発酵能力とさわやかな酸味を持っていました.キヨマは奇跡の酵母を発見した。この酵母はリンゴの皮からとったことからリンゴ酵母と呼ばれるようになりました。
そこで清間は、酵母の特徴をさらに引き出すべく、酒母の研究に着手。 1947年、高純度のリンゴ酵母を育成する高温醪糖化法を完成。
1940年の清馬研究所 写真提供:中尾酒造株式会社
宮内庁のお正月酒
1945年代までは新春酒の制度がありました。全国大会で一等賞、二等賞、三等賞を受賞した酒蔵は、1升瓶2本を絹で包み、桐箱に入れて皇室に献上することが許されました。その酒は、正月の神事の神酒として用いられ、費用や手間を惜しまず、この品評会のために酒を造ることほど蔵人としての栄誉はありません。試行錯誤の末、1948年から1950年までの3年間、新春酒の栄誉を賜りました。
全国大会で一等賞を受賞してから20余年、幾多の課題を乗り越え、利益を一切無視して伝説のリンゴ酵母で醸造した純米大吟醸酒まぼろしが1974年に発売されました。当時の醸造法を忠実に再現し、1本1本手作業で醸造した蔵元の至宝。
厳選された酒米を米とりんご酵母など伝統の極秘技術で高度に磨き上げた純米大吟醸酒です。 「まぼろし赤箱」は、りんご酵母のまろやかで華やかな香りと山田錦の濃厚な味わいがありながら、口の中ですぐに消えてしまう程よいキレも特徴です。 5~15℃の温度で飲むのが最適です。冷暗所などで保存すれば、5年ほどはまろやかでコクのある味わいが楽しめます。
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